活動理念
Vission 理想の未来:教育力あふれる社会
教員が専門性を発揮しながら、子どもと全力で向き合える教育力あふれる社会の実現を目指します。
教育とは、人と人との営みです。
教え、育てる側の人間が、子どもと向き合い、マンパワーを発揮することで高い教育力が生まれます。
現在の学校の多忙化は、行政・教員・世論など様々なステークホルダーが複雑に絡み合い、
解決が困難な状況となっています。
教員の能力を活かすためには、教育に携わる人々が「教育の本質」に対する理解を共通のものとし、
そこにリソースを集中するしくみを創らなければなりません。
このブログでは、教員が子どもたちと最大限に向き合える理想の教育を創り出してゆくための挑戦を続けてゆきます。
教育的課題
現在の学校教育には、以下のような負の連鎖が存在します。
①教育的リソース(人、モノ、カネ、時間、情報)の不足
社会の高度化、地域・家庭の教育力の低下、支援を必要とする子どもの増加などマクロとミクロの両面において、教育に期待される役割が拡大しています。
しかし、法令や予算が壁となり、国や自治体からの教育的リソース(人、モノ、カネ、時間、情報)の提供が追いついていません。
このリソース不足が根本原因となり、学校教育に負の連鎖を生んでいるのです。
②労働環境のブラック化
学校では、教育的リソースの不足を埋めるために、
- 過労死ラインを超える長時間労働
- 休日がなく、家庭や健康を損ねるリスク
- 膀胱炎が職業病
が当たり前の働き方となっており、教育のさまざまな場面で悪影響を及ぼしています。
③学校・教員の疲弊
教育的リソースの不足を長時間労働で埋める働き方は、教員の心身のゆとりを奪い、健全な学校運営を妨げます。
学校では、業務過多によって「授業準備」や「生徒相談」の時間が失われています。学校の周辺業務が拡大した結果、教員の本来業務を圧迫しているのです。
人的・時間的にゆとりのない組織では、情報共有やチームによる支援、人材の育成に必要な時間が工面できません。
これが「教育の質の低下」すなわち子どもたちの不利益につながるのです。
④人材の流出
労働環境の悪化による学校・教員の疲弊は、人材の流出を招きます。
例えば、時間外労働や休日出勤を前提とした現在の働き方では、育児・介護と仕事の両立は困難です。
こうした事由による退職は、働き方の多様性を狭めるだけでなく、専門知識やスキルの流出、職員のモチベーション低下、ブランドイメージの棄損など、組織にとっても大きな損失です。
また、労働環境の悪化が、教員採用試験の倍率低下の一因との指摘もあります。
これにより、優秀な人材が教職を敬遠しているとすれば、学校の教育力は早晩確実に衰えてゆくでしょう。
そして人材の流出は、教育的リソース不足を一層深刻なものにし、さらなる労働環境の悪化、学校・教員の疲弊を引き起こします。
これが学校教育における負の連鎖なのです。
Mission 果たすべき使命:教員の魅力化
労働環境の悪化が引き起こす負の連鎖を「教員の魅力化」によって断ち切り、ビジョン(教育力あふれる社会)の達成を目指します。
①教員の魅力化
教育的リソースの拡充と働き方改革を両輪として、働きやすさ・やりがい・ワークライフバランスの観点から教員の魅力を追求し、教員が高い専門性のもとに生徒と向き合える環境を創造します。
②教育力の向上
教員が専門性を発揮し、「授業準備」や「生徒相談」など「教育の本質」に注力することで、子どもたちの学びの質が高まります。教員の目が行き届いた教室は、いじめや問題行動の芽を早期に摘むことにもつながります。
③人材の定着
「ゆとり」と「やりがい」のある職場は、人材が根付きます。ゆとりある働き方は、時間的制約を事由とした退職を防ぎ、教員の専門性の発揮されるやりがいある職場は、自己肯定感を高めます。そうした魅力ある業界には、学生・社会人を問わず、優秀な人材が集まります。
④教育的リソースの拡充
教材研究や生徒相談など子どもと向き合う時間の増加、離職率の低下、教員採用試験の倍率上昇などのファンダメンタルズから、教育力向上の主因が教育的リソース(人、モノ、カネ時間、情報)の拡充であることを根拠として、教育行政へ予算要求することができます。
Value 提供価値:educationのイノベーション
私は、活動理念の実現のために、次に掲げる価値を指針として行動します。
1 魅力
教員の魅力を追求し、教員満足度(Teacher Satisfaction)を高めます。
2 働きやすさ
誰もが家族や健康を損なうことなく、安心して働ける環境を創造します。
3 持続性
教員の善意や良心に依存したスキーム(学校運営の構造)から脱却し、持続可能なしくみを作ります。
4 効率
リソースの有限性を自覚し、「選択と集中」によって付加価値を最大化するための業務改善に取り組みます。
教育の未来のためには、しくみを変えることも必要です。
少子化を根拠にリソースの投下に慎重な教育行政、本質から外れた業務にコストを払い、本来の能力を発揮できない学校組織、教員の負担は当然とばかりに多くのサービスを求める世論。
その歪みによって、最終的に不利益をこうむるのはのは子どもたちです。
この問題に気づき、声を上げる教員や保護者も少しずつ増えてきました。それは大きな一歩です。
しかし、教育や行政を変える動きにはまだ至っていません。
教育公務員の働き方は、法令によって定められています。教員を1人増やすのも、学校の裁量ではできません。法令の改正が必要となります。
つまり、教員の働き方は「法令≒政治≒世論」によって規定されているのです。これが、教員である自分が教員の働き方改革のために世論に訴えている理由です。
「休みがない」「過労死ラインの労働なのに残業代も出ない」という働き方を改めて持続可能な働き方を創造したい。
そうした当たり前の環境になって初めて教員の能力が発揮され、子どもたちへ還元されると思うのです。
なお、ツイッターでは毎日発信中です。
多忙に悩む先生方の働き方を変えるヒントがたくさんあります。時短や効率化に関心がある方、プライベートの時間を充実させたい方などはぜひフォローを。損はさせません。笑
小太郎
教育の未来のために、
それは、educationのイノベーション。
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Great article!
Thank you so much!!